大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)4726 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人吉野辰雄の上告趣意は、憲法違反を云為するけれども、原審において主張

せず、従つてその判断を経ないものであるから刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

のみならず、論旨第一点については、第一審公判調書の記載に徴すれば、検察官提

出の被告人の自白が任意になされたことの立証は十分であるから、右違憲の主張は

前提を欠くものであり、同第二点については、補強証拠は犯罪事実の全部にわたつ

てもれなく必要なものではなく、客観的構成要件たる事実について他に確証があり、

これにより被告人の自白の真実性が保証せられると認められる以上、それ等の各証

拠を綜合して犯罪事実の全体を認定することは適法である(昭和二四年(れ)第八

二九号、同二五年一一月二九日大法廷判決参照)。 それ故違憲の論旨は理由がな

い。その他記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二八年四月二五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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